空き家を相続したものの、持ち続けるか売るかを決めきれずにいる方も多いでしょう。
知立市の空き家を売らずに活用できるかは、建物の状態、立地、初期費用と回収期間の3つでおおよそ決まります。
この記事では、6つの活用プランの費用と収益の目安、活用か解体かの判断基準、知立市の解体補助金までを解説します。

空き家の活用プランは、建物を残して貸すプランと、解体して土地を貸すプランに分かれます。
ここでは、それぞれのプランの詳細と、向いている物件を解説します。
戸建て賃貸は、空き家を1世帯に貸して、毎月の家賃を受け取るプランです。
建物をそのまま使うため、解体するプランと比べて、始めるまでの工事が少なく済みます。
向いているのは、雨漏りや柱の傷みがなく、水回りなどを直せば住める状態の家です。
ただし貸し出した後も、貸主としての役割は続きます。
例えば、設備の故障や雨漏りの修繕は、原則として貸主が負担します。
なお、入居者の募集や家賃の管理は、不動産会社に委託することもできるでしょう。
委託料はかかりますが、遠方に住んでいる方でも貸し出しやすくなります。
シェアハウスは、1軒の家を部屋ごとに分け、複数の入居者に貸すプランです。
部屋数が多い広い家であれば、1世帯に貸すよりも家賃の合計が多くなることもあります。
ただし、シェアハウスは建築基準法で寄宿舎として扱われることがあり、防火や避難の基準に合わせた改修や、用途変更の手続きが必要になる場合もあります。
加えて、入居者どうしのルールづくりや、共用部の清掃にも手間がかかることが多いです。
民泊は、旅行者や出張者を有料で泊める事業で、住宅宿泊事業法にもとづく届出が必要です。
年間に泊められる日数は、180日までと定められています。
また、届出できる住宅には条件があり、所有者がときどき滞在する家や、入居者を募集している家であることが求められます。
さらに、所有者が滞在していない間は、登録を受けた住宅宿泊管理業者への委託が必要です。
宿泊者名簿の作成や、周辺住民からの苦情への対応も、事業者の務めとされています。
サテライトオフィスは、会社や個人事業主に、仕事場として空き家を貸すプランです。
民泊のような日数の上限はなく、1社と長く契約できれば収入が安定しやすいでしょう。
向いているのは、駐車スペースがあり、通信回線を引きやすい家です。
なお、事業用として使う場合は、用途地域や建築基準法の確認が欠かせません。
用途変更や許認可の注意点は『空き家バンクで0円譲渡する方法と登録の流れを解説』の後半でまとめています。
建物の傷みが大きく、そのままでは貸せない場合は、解体して土地を貸すプランが候補になります。
月極駐車場は、更地を区画に分け、月単位で車の置き場所として貸すプランです。
建物を建てる必要がなく、砂利を敷くか舗装をして区画線を引けば始められます。
管理の手間が少なく、将来売却や建て替えを選ぶときも、更地に戻しやすい点が特徴です。
向いているのは、駅の近くや、駐車場が足りない住宅地にある土地でしょう。
トランクルームは、敷地にコンテナを置き、荷物の収納場所として貸すプランです。
駐車場より狭い土地でも始められ、利用者が荷物を出し入れするだけなので、日々の対応は少なく済みます。
しかし国土交通省は、地面に置いて使い続けるコンテナを建築基準法上の建築物として扱っているため、設置する前に建築確認の申請をして、確認済証を受け取る必要があります。
また、用途地域によっては設置できない土地もあるため、事前に市役所で確認するとよいでしょう。

活用プランを選ぶときは、始めるための費用と、得られる収入の見通しを先に比べておくと検討しやすくなります。
ここでは、プランごとの費用と収益を比べたうえで、改修費用と解体費用の目安を解説します。
以下に、6つのプランの初期費用と収益の目安をまとめましたのでご覧ください。
| プラン | 初期費用の目安 | 収益の目安 | 手間 | 向いている物件 |
|---|---|---|---|---|
| 戸建て賃貸 | 改修費 ※キッチン交換で約80万〜250万円など |
家賃 月7.46万円(2LDK〜3DK) 月12.18万円(3LDK以上) ※知立市の戸建て賃貸の平均賃料 |
中 | 構造の傷みが少なく、水回りを直せば住める家 |
| シェアハウス | 改修費+寄宿舎の基準に合わせる改修費 | 1室の家賃×部屋数 | 多 | 部屋数が多く、広さのある家 |
| 民泊 | 改修費+消防設備などの設置費 | 立地と稼働日数しだい ※年180日まで |
多 | 所有者がときどき滞在する家 |
| サテライトオフィス | 改修費+通信回線の工事費 | 借り手との契約条件しだい | 少 | 駐車スペースがあり、通信回線を引きやすい家 |
| 月極駐車場 | 解体費+舗装費 ※アスファルト舗装で1㎡あたり4,000〜6,000円 |
周辺の月極賃料×区画数 | 少 | 駅の近くや、駐車場が足りない住宅地の土地 |
| トランクルーム | 解体費+コンテナ代+建築確認の費用 ※コンテナは1基60万〜100万円前後 |
周辺の賃料×室数 | 少 | 駐車場にするには狭い土地 |
建物を残すプランは改修費、土地を貸すプランは解体費が、初期費用として発生します。
表の家賃は、知立市で募集されている戸建て賃貸の平均賃料ですが、築年数が古い家や、駅から離れた家では、この金額を下回ることもあるでしょう。
一方で、戸建て賃貸以外のプランは、部屋数や区画数、立地、借り手との条件で収入が大きく変わるため、計算式のみを示しています。
なお、収益の欄は、管理費や税金を差し引く前の収入を指します。
長く空いていた家を貸すには、傷んだ設備の交換と、雨漏りなどの補修が欠かせません。
なかでも費用がかさみやすいのが、キッチンや浴室といった水回りです。
住宅情報サイトSUUMOの目安では、キッチンの交換は約80万〜250万円、ユニットバスの浴室は約80万〜160万円、トイレは20万〜40万円とされています。
すべてを入れ替える必要はなく、雨漏りや水回りなど、住むうえで欠かせない部分から優先すると費用を抑えられます。
壁紙や床の張り替えは、入居者募集の反応を見ながら後から決めてもよいでしょう。
知立市には、住宅の耐震改修や省エネ改修に使える補助制度があり、省エネ基準に相当する改修で費用の5分の2(上限30万円)を受けられます。
また契約前の申請が必要なので、空き家で使えるかもあわせて建築課に確認しておきましょう。
参照:知立市民間住宅省エネ改修事業費補助制度について
土地を貸すプランでは、最初に建物の解体費用がかかります。
知立市で木造住宅を解体する場合、30坪で105万〜150万円が目安ですが、同じ広さでも、次のような条件で費用は変わります。
また、解体工事の前には、法令にもとづくアスベストの事前調査が必要です。
見積もりでは、付帯工事や調査費がどこまで含まれているかを確かめておくと、後からの追加費用を防ぎやすくなります。
解体後に駐車場やトランクルームにする場合は、この解体費に舗装費やコンテナ代が加わります。
なお、条件を満たす空き家であれば、知立市の解体補助金を使える場合があります。
構造別の坪単価や見積もりの見方は『知立市の解体費用相場は?不動産売買セット割で損をしない秘訣』で詳しく紹介しています。

活用を始める前に、自分の空き家が貸せる状態かを確かめておくと、無駄な出費を避けやすくなります。
ここでは、建物の状態、立地、回収期間の3つの基準を解説します。
最初に確かめたいのは、建物が旧耐震基準で建てられているかです。
目安は1981年(昭和56年)5月31日で、知立市の耐震の補助制度でも、この日以前に着工した木造住宅を旧基準の住宅として扱っています。
おおよその築年数は登記事項証明書で分かりますが、1981年前後の家は、確認済証や建築計画概要書で建築確認の日付を確かめると確実です。
旧耐震の家を人に貸す場合は、耐震診断や補強を検討することが多く、その分だけ初期費用が増えるでしょう。
また、新しい基準の家でも、構造部分の傷みが大きい場合は注意が必要です。
例えば、柱や土台の腐食、シロアリの被害、長く放置された雨漏りは、外から見ただけでは分かりにくいものです。
こうした傷みは、工事を始めてから見つかると、追加の費用が膨らむ原因になるため、貸すかを決める前に、床下や屋根裏まで専門家に見てもらうことをおすすめします。
反対に、構造がしっかりしていれば、水回りと内装の工事だけで貸し出せる可能性があります。
構造部分の補修が大がかりになる場合は、解体して土地を活かすほうが、費用を抑えられることもあるでしょう。
建物を貸せるかは、周辺で同じような物件がどれだけ借りられているかで判断できます。
賃貸情報サイトで近くの戸建て賃貸を探し、家賃や間取り、掲載されている件数を確かめましょう。
長く掲載されたままの物件が多い地域は、借り手が見つかるまでに時間がかかる可能性があります。
駅や幹線道路からの距離、周辺にある工場や学校も、借り手の層を考える手がかりになります。
駐車場やトランクルームを考えている場合も、近くの月極駐車場の賃料や空き状況を調べておくと参考になります。
さらに、地元の不動産会社に、その地域で借り手が見つかりやすい家賃や間取りを聞いておくと、見通しが立てやすくなるでしょう。
回収期間の目安は、初期費用を1年間の手取り収入で割ると分かります。
手取り収入とは、家賃から管理の委託料や固定資産税、修繕費を差し引き、空室の期間も見込んだ金額です。
例えば、改修に300万円をかけ、月7万円で貸せたと仮定します。
年間の家賃は84万円で、経費と空室で2割減ると考えると、手取りは年67.2万円です。
この場合、300万円を回収するには約4年6か月かかる計算になります。
回収期間が長くなるほど、途中の設備故障や空室の影響を受けやすくなる点にも注意が必要です。
一方で、活用せずに持ち続けても、固定資産税や管理の費用はかかり続けます。
つまり、判断のポイントは、活用した場合の手取りと、持ち続けるだけの費用を比べることです。
回収の見通しが立たない場合は、解体して土地を貸す方法や、売却もあわせて検討するとよいでしょう。

知立市には、倒壊のおそれがある空き家の解体費用を補助する「知立市危険空家解体促進費補助金」があります。
ここでは、補助の対象になる条件、申請の流れ、解体後の注意点を解説します。
補助を受けられるのは、市の危険空家判定で危険空家と判定され、次の5つをすべて満たす空き家です。
危険空家とは、基礎や外壁、屋根が破損して倒壊の危険がある住宅(木造住宅の不良度の測定基準で評点100以上)を指します。
補助額は、1戸あたり上限20万円で、予算の範囲内で交付されます。
条件に当てはまるか分からない場合は、申請の前に建築課建築係へ相談することをおすすめします。
刈谷市や豊田市など、ほかの市町村の解体補助金は『【2026年最新版】愛知県の空き家解体補助金を徹底解説!』にまとめています。
補助金を受けるには、判定、申請、交付決定、契約、工事の順番を守ることが欠かせません。
以下に、申請から解体完了までの流れをまとめましたのでご覧ください。
| 手順 | 内容と期限 |
|---|---|
| ①事前相談 | 建築課建築係に、補助の対象になるかを相談する |
| ②危険空家判定 | 交付申請の14日前までに、市の危険空家判定を受ける |
| ③交付申請 | 申請年度の12月までに、補助金の交付を申請する |
| ④交付決定 | 市から補助金の交付決定を受ける |
| ⑤請負契約 | 交付決定を受けた後に、解体業者と契約する |
| ⑥解体工事 | 建物・樹木・工作物をすべて取り除き、申請年度の1月末までに更地にする |
表のとおり、解体業者との契約は、交付決定の後にしなければならない点に注意しましょう。
先に契約や工事を始めてしまうと、補助の対象にならない可能性があります。
また、申請は12月まで、工事は1月末までに終える必要があるため、秋以降に動き出すと日程に余裕がなくなるでしょう。
木造住宅の解体作業は7〜10日ほどが目安ですが、契約から完了までは2週間〜1か月ほどかかります。
補助を受ける場合は、建物をすべて解体するだけでなく、庭の樹木や塀などの工作物も取り除いて更地にする必要があります。
さらに、解体した後も、空き地として適正に管理することが求められます。
加えて、市のページでも案内されているとおり、建物を解体すると土地の固定資産税が上がる可能性があります。
住宅が建っている土地には住宅用地の特例があり、固定資産税の課税標準が200㎡以下の部分で6分の1、200㎡を超える部分で3分の1に軽減されていますが、更地になるとこの特例が外れるため、土地の税額が上がるのです。
また建物を残していても、管理不全空家や特定空家として勧告を受けると、同じ特例は外れます。
つまり、傷んだ空き家を持ち続けても、税負担が軽いままとは限りません。
解体後に駐車場などとして貸せば、上がった税額の一部を賃料でまかなえる場合もあるでしょう。
税額の変化や特例が外れる条件は『空き家を解体すると固定資産税は上がる?費用の比較と対策』で解説しています。

空き家をどうするかは、公的な窓口と専門の事業者の両方に相談しながら決めると安心です。
ここでは、知立市の相談窓口、藤原建設の現地調査、売却や買取の窓口を解説します。
知立市で空き家について相談できるのは、市役所建築課の空家総合窓口です。
また、知立市は愛知県宅地建物取引業協会と協定を結び、空き家総合相談窓口と知立市空き家バンクを開設しています。
なお、知立市空き家バンクは宅建協会が運営しており、市は交渉や契約に関わらない仕組みです。
加えて、市役所では、宅地建物取引士が対応する不動産・空家無料相談所も予約して利用できます。
公的な窓口で制度を確かめたうえで、工事や売却の見積もりを事業者に依頼すると、話を進めやすいでしょう。
藤原建設の現地調査では、建物の状態と土地の条件を確かめたうえで、貸す、解体して土地を貸す、売るの3つを比べられます。
関連会社と連携して解体と不動産の両方に対応できるので解体費用だけでなく、その後の活用や売却まで含めた見通しをお伝えできるのが特徴です。
例えば、改修して貸すときの費用と、解体して駐車場にする場合の費用を並べて比べることもできます。
藤原建設は1959年に創業し、知立市を拠点に西三河エリアで解体工事に携わってきました。
建設業許可(愛知県知事許可(般-3)第57601号)に加え、愛知県・岐阜県・三重県の産業廃棄物収集運搬業許可を取得しています。
また、一般建築物石綿含有建材調査者や解体施工技士などの有資格者が在籍しています。
不動産の売買は、関連会社のティオが宅地建物取引業者として担当しています。
まだ方針が決まっていない段階でも、現地を見たうえで選択肢を整理するところからご相談いただけます。
活用が難しいと分かった場合は、空き家を手放す方法に切り替えることも選択肢です。
藤原建設では、関連会社のティオが不動産の仲介と買取の両方に対応しており、査定は無料です。
仲介は買い手を探して売る方法で、時間はかかりますが相場に近い価格を目指せます。
一方で、買取は不動産会社が直接買い取る方法で、価格は下がりやすいものの、早く手放せます。
売却方法の比べ方は『空き家売却の3つの方法と選び方~知立市・西三河エリアで失敗しないために』で詳しく紹介しています。
買取の仕組みや注意点は『空き家買取りの仕組み~注意点や仲介との違いを解説』が参考になります。
また、相続した土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度は、建物が残っている土地では申請できません。
利用するには解体して更地にする必要があり、処分の進め方は『知立市での空き家処分をスムーズに進めるための解体工事と土地売却』にまとめています。
売却までの間の管理が心配な場合は『空き家管理の基本と後悔しないための売却判断』をご覧ください。
知立市や西三河エリアの空き家は、建物を残して貸すプランと、解体して駐車場やトランクルームとして土地を貸すプランから選べます。
どのプランが合うかは、建物の状態と耐震基準、周辺の需要、そして改修費や解体費を何年で回収できるかを比べて判断するとよいでしょう。
解体を選ぶ場合は、知立市危険空家解体促進費補助金の条件を確かめ、12月までの申請と1月末までの完了に間に合うよう早めに動くことが大切です。
活用が難しい場合は、仲介や買取で手放す方法もあわせて検討できるでしょう。
とはいえ、どこに相談すればいいか分からない方は、解体から売却までワンストップで対応できる藤原建設にお声がけください。
解体とあわせて売却をご依頼いただくと、仲介手数料が半額になります。
まだ迷っている段階でも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。