建物の解体工事をしようと思った時、アスベストが問題になることがあります。
アスベストは、深刻な健康被害を引き起こす発がん性物質として、解体時の取り扱いが厳しく規制されています。
そのため多くの方は次のような疑問を持ちます。
そこでこの記事では、解体とアスベストの関係や調査について、さらには愛知県知立市のアスベスト除去費用の相場などを解説していきます。

アスベストはかつて、建物の強度や耐火性を高めるために広く使われていた材料ですが、現在では深刻な健康被害が判明し、製造・使用が全面禁止となりました。
しかし、解体現場では残存アスベストが発見されることが多くあり、もし見つかった場合、通常の工事とは異なる手順で作業を進めなければいけません。
そのため知識がないまま解体を進めてしまうと、法令違反による罰則のリスクだけでなく、飛散による深刻な健康被害に見舞われる可能性もあるため注意が必要です。
アスベストは天然の鉱物繊維で、断熱性・耐火性・防音性に優れていたため、1970年代から2000年代初頭にかけて多くの建物に使用されていました。
しかし、繊維が非常に細かいため、空気中に飛散したものを吸い込むと、肺の奥深くに長期間留まり、肺がん悪性中皮腫といった重篤な健康被害を引き起こすことが判明しました。
このような症状は、吸い込んでから数十年という長い潜伏期間を経て発症することが特徴であるため、すぐに発見することはできません。
アスベストが使用されていた主な場所は以下の通りです。
事業用の工場・倉庫などでは使用されている可能性が高く、知立市や愛知県にある建物にも使われているでしょう。
建物にアスベストが含まれている場合、通常の解体工事と完全に分離する必要があります。
含有が確認された場合は、飛散を最小限に抑えるための厳重な措置を講じた上で、専門の知識と資格を持つ業者によって安全に除去しなければいけません。
また、一般的な解体費用に比べて1.5〜3倍程度かかるほか、追加で14日以上の届出期間が必要なため、スケジュール調整も必要になります。
このように、アスベストの有無は工事全体の危険度・コスト・工期を左右する重要な要因となるのです。

以前は任意だった事前調査ですが、2022年4月以降、原則としてすべての材料を対象に事前調査を行い、結果を行政へ報告することが義務化されました。
義務化の背景には、アスベストの健康被害による労災認定件数が、年々増加していることがあります。
事前調査は、建物の所有者や管理者に義務付けられています。
しかし、専門知識や調査に必要な資格がない事がほとんどなので、建築物石綿含有建材調査者という国家資格の保持者や、有資格者が在籍する解体業者に調査を依頼することになります。
参考までに、無資格の施工業者や建物の所有者が独自に、非含有と判断することは法令違反となり、罰金対象となるため要注意です。
アスベスト調査は、主に以下のような流れで行われます。
調査で含有が確認された場合、種類とレベルの高さに応じて、除去計画が変わるため、どのような除去工法を採用すべきか、どれくらいの費用がかかるのかなどを、業者と入念に打合せましょう。

まずは、知立市内の木造30坪・鉄骨造50坪・RC造100坪というケースで、費用の差額をまとめました。
| 構造・規模 | 非含有解体費 | 含有解体費 | 費用差 |
|---|---|---|---|
| 木造30坪 | 120万円 | 180万円 | +60万円 |
| 鉄骨造50坪 | 400万円 | 650万円 | +250万円 |
| RC造100坪 | 1200万円 | 2000万円 | +800万円 |
解体費用は、建物解体工事費・付帯工事費・廃棄物処分費・諸経費の4つに分けられますが、木造は1坪あたり3〜5万円、鉄骨造は6〜8万円、RC造は8〜12万円が相場です。
知立市の解体費用相場については「愛知県知立市の空き家解体費用はいくら?信頼できる業者とは?」の記事をご覧ください。
含有が確認された場合、通常の解体費用に加えて除去費用が上乗せされますが、具体的には以下のような場合です。
アスベストの除去費用は高額になるため、国や自治体が補助金制度を設けている場合があります。
補助金は調査費用と除去費用の一部をまかなえるため、解体を依頼する業者に補助金活用法について相談することをオススメします。
解体工事の見積もりで確認したい点は、次の3つです。

除去現場の主任技術者には、石綿作業主任者技能講習という資格が必要であるほか、作業員は全員、石綿特別教育を受ける必要があります。
除去作業の一般的な流れは以下の通りです。
除去工事は、作業計画が非常に重要です。
特に大規模なアスベストが使用されている場合、作業の順序、使用する薬剤の種類、作業員の配置、そして廃棄物の排出経路などを、細かく計画する必要があります。
また、停電・火災・体調不良など、非常事態が起きた際の対処手順を決めておくことで、作業中断時の飛散リスクを最小限に抑えられます。
除去工事は、作業計画が重要ですが、近隣住民への配慮も重要です。
なぜなら、アスベストという言葉を聞くだけで、不安に感じる方は少なくないからです。
そのため、工事を開始する前に、解体業者が以下の点を徹底しているかに注目できます。

作業現場では、作業員の身を守るための以下のような厳重な対策が取られています。
このほか作業員は、年2回の胸部X線検査や産業医学関連検査を受診する必要があるなど、厳しい健康管理体制が整えられています。
アスベストを含む解体工事は、実績と信頼で業者を選ぶことが重要で、以下の3つのポイントに注目できます。
ここで挙げた3つのポイントを確認するためにも、知立市にある複数の業者から相見積もりを取り、内容と実績を徹底的に比較することで、賢い業者を選択できます。
この記事では、解体工事とアスベストの関係性や取り扱いに関する最新の情報を解説しました。
要点をまとめると・・・
ということでした。
さらに、アスベストの除去を伴う解体工事を行うためには、知識と経験、そして法令遵守への意識が高い業者を選ぶことが重要になることも取り上げました。
知立市を中心とした西三河地域で、解体と不動産のワンストップサービスを提供している藤原建設は、アスベスト事前調査から除去、そして解体後の土地活用まで、お客様の不安を一つひとつ解消しながらサポートいたします。
また、無料のご相談やお見積もりを随時承っております。お客様の大切な資産と健康を守り、不安なく未来へつなぐために、まずは専門家である私たちにお気軽にご相談ください。