解体工事を依頼する際に感じる疑問の多くは
といったものです。
このような情報を知っておくと、自分が依頼しようとしている解体業者の見積もりが妥当なのか、それとも高いのかを判断できるので、解体工事の予算オーバーやトラブルを防ぐのに役立ちます。
そこで今回は、愛知県知立市で家屋や店舗の解体をした場合の解体費用の相場や坪単価など、お金に関する情報を解説していきます。
知立市は住宅密集地と田畑が混在するエリアのため、道路幅や近隣環境などの現場条件が大きく異なり、同じ坪数でも費用に差が出やすい特徴があります。
一般的に木造住宅の解体は坪単価3〜3.5万円、鉄骨造は坪単価4万円前後が目安ですが、立地条件や付帯工事の有無によって±1万円ほどの幅が生じることもあります。
坪単価とは、建物本体の解体費用を坪数で割った値を指すのが一般的で、具体的には以下のようなものが含まれています。
もう少しイメージしやすいようにするため、一例を挙げます。
木造30坪の家を坪単価3.3万円で計算すると、建物解体費は99万円ですが、付帯工事と諸経費が20〜30%加わり、総額は120〜130万円となります。
この例からもわかるとおり、坪単価は最低限の建物解体費を示す指標であり、総額を正確に把握するには内訳を確認する必要があります。
参考までに、業者によっては坪単価を低く見せるために、付帯費用を別枠で計上することもあるため、比較時は総額ベースで検討しましょう。
相場を把握するのに効果的な方法は、国土交通省や各種解体ポータルサイトが公表している統計データを参考にすることです。
知立市の場合、2024年時点で木造30〜39坪の平均坪単価は約31,500円、鉄骨造は約41,800円というデータがあります。
しかし先ほども書いたとおり、現場の条件で10〜20%前後の増減がある事を覚えておきましょう。
また、正確な費用を知るためには、複数業者に現地確認を依頼し、条件を揃えた上で見積もりを比較することも大切です。
まずは、坪数に対して解体費用がどれくらいになるのか、目安をご覧ください。
坪数 | 木造坪単価 | 木造総額 | 鉄骨坪単価 | 鉄骨総額 |
---|---|---|---|---|
25坪 | 3.8万円 | 95万円 | 4.8万円 | 120万円 |
50坪 | 3.5万円 | 175万円 | 4.2万円 | 210万円 |
100坪 | 3.2万円 | 320万円 | 3.9万円 | 390万円 |
坪数が大きくなると重機を効率的に使えるため坪単価は下がりますが、廃材量が増えるため総額は高くなります。
先ほどの坪数による費用の目安にもあるとおり、構造によって必要な重機や処分する廃材の種類が異なるため、解体費用にも大きな差があります。
木造の場合、柱や梁を油圧ショベルで解体しやすく、廃材も木くずが中心となるため処分費は比較的安くなります。
鉄骨造では、火花が出る酸素切断や重機での鉄骨切断が必要になり、鉄くず分別も必須となるため養生・人工費が増える傾向にあります。
RC造の場合、コンクリート塊の破砕や鉄筋の切断があるため、破砕機の使用や大型ダンプでの搬出が必要となり、解体費用はさらに高くなります。
こういった違いを理解しておくと、業者から見積もりを提示されたときに、適切かどうかを判断する材料の一つになります。
解体費用の見積りは、電話で坪単価を聞くだけだと、正確な金額を出すことができません。
そのため、見積りを依頼する際は、固定資産税評価証明書や土地境界の分かる資料を準備したり、当日までに室内の私物を整理しておくと調査がスムーズに進み、正確な見積もりを出してもらいやすくなります。
また、現場立会い時には、浄化槽を埋設するか撤去するか、外構ブロックは残すかなど希望条件を必ず共有し、口頭ではなく書面に落とし込むことで後々のトラブルを防げます。
このような事前準備を怠ると、正確な見積もりがもらえないだけでなく、当初の見積りより10〜30%高い追加請求が発生する可能性もあるため要注意です。
知立市内の築35年、木造28坪を解体するための見積りを3社で取得したところ、以下のような結果となりました。
項目 | A社 | B社 | C社 |
---|---|---|---|
本体解体費 | 77万円 | 78万円 | 80万円 |
付帯工事 | 7万円 | 19万円 | 15万円 |
諸経費 | 8万円 | 11万円 | 10万円 |
総額 | 92万円 | 118万円 | 105万円 |
3社の見積もりの差額は最大26万円になりますが、その理由は諸経費の取り扱いと重機搬入の可否でした。
A社は前面道路4mで小型重機が直接入れると判断し人工費を削減、B社は重機が入れない想定で手壊し費を計上、C社は重機搬入は可能だが付帯工事を包括計上する方式でした。
このように同じ物件でも、各社の施工方法やリスク回避の考え方の違いで価格が大きく変動するため、見積書を比較する際は内訳明細を細部まで読み解くことが重要です。
付帯工事費は、建物本体を除く周辺作業の総称で、内装撤去・残置物処分・整地などが含まれます。目安としては、解体費用全体の20〜30%を占める場合もあります。
具体的な費用の目安は、畳や家具の残置物撤去が1㎥あたり5〜8,000円、ブロック塀撤去が1㎡あたり4,000円前後、浄化槽撤去が8〜15万円、整地仕上げが1㎡あたり600円程度となります。
不要物を自分で処分したり、外構を残したりするだけで十万円単位の削減が可能になることもあり、見積り時に付帯工事をどの程度までお願いするかを事前に決めておくと、費用の節約につながります。
複数業者に見積もりを依頼する最大のメリットは、提示金額が適正なのかを判断できないからです。
しかし3社程度に依頼すると、平均値が分かり、極端な高値・安値も判別しやすくなります。
見積もりを依頼するときは、以下の5項目をチェックしましょう。
解体工事を専門に取り扱っているポータルサイトでは、無料で複数業者の見積りを取得でき、契約保証や支払い代行サービスも付帯していることがあります。
また、知立市役所や愛知県建設業協会でも無料相談会を開催しており、図面を持参すると専門家からアドバイスを受けることもできます。
このようにオンラインとオフラインを組み合わせ、相見積りと第三者チェックを同時進行することで、納得のいく契約をすることができるでしょう。
解体工事の一般的な流れは下記の通りです。
主な必要書類は下記の通りです。
2022年4月以降、アスベスト事前調査結果の報告が義務化され、調査費3〜5万円が必要となります。
含有が確認された場合、飛散防止措置と特殊袋詰めが求められ、処分費が通常の3倍以上になることもあります。
また、古いブロック基礎・井戸・杭などの地中障害物は着工後に発見されることが多く、撤去単価を事前に契約書へ明記しておくと追加請求の抑制につながります。
よくある失敗は、追加請求と近隣のクレームです。
追加請求は、地中から古い浄化槽やコンクリートガラが出てきた場合などに発生しやすく、契約書に単価設定がないと高額請求を受ける恐れがあります。
近隣からのクレームは騒音や粉塵だけでなく、工事車両の私有地侵入が原因となることもあります。
そのため事前に追加費用の上限を設定したり、近隣への書面挨拶を行うことでトラブルを回避しやすくなります。
愛知県では、空き家解体費用の補助金制度が設けられており、上手に利用することで、解体費用を抑えることができます。
例えば、以下のような市町村で解体費用の補助金を活用できます。
自治体 | 補助上限 | 対象条件 |
---|---|---|
知立市 | 20万円 | 昭和56年5月31日以前に建築された住宅住宅 |
名古屋市 | 80万円 | 特定空家として市が判断した住宅 |
豊田市 | 52万円 | 1年以上使用されていない住宅 |
詳細については「愛知県の空き家解体補助金を徹底解説!お得に解体ができるかも?」の記事をご覧ください。
この記事では、愛知県知立市の解体費用と坪単価や、見積もり依頼時の注意点を解説してきました。
ポイントをまとめると
となります。
藤原建設では、騒音や粉塵を最小限に抑えるため、養生シートの設置や散水作業を徹底し、近隣への配慮を大切にしています。
また、 解体前のお見積りを無料で行っていますので、お気軽にご相談ください。