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2025.10.23 お知らせ

解体工事とアスベストの関係は?知立市での注意点や対処法を解説

建物の解体工事をしようと思った時、アスベストが問題になることがあります。

アスベストは、深刻な健康被害を引き起こす発がん性物質として、解体時の取り扱いが厳しく規制されています。

そのため多くの方は次のような疑問を持ちます。

  • いつ建てられた建物に含まれているの?
  • 解体前にどんな調査が必要で、費用はどれくらいかかる?
  • 見つかった場合、どうやって安全に除去するの?

そこでこの記事では、解体とアスベストの関係や調査について、さらには愛知県知立市のアスベスト除去費用の相場などを解説していきます。

解体工事とアスベストの関係性

アスベストはかつて、建物の強度や耐火性を高めるために広く使われていた材料ですが、現在では深刻な健康被害が判明し、製造・使用が全面禁止となりました。

しかし、解体現場では残存アスベストが発見されることが多くあり、もし見つかった場合、通常の工事とは異なる手順で作業を進めなければいけません。

そのため知識がないまま解体を進めてしまうと、法令違反による罰則のリスクだけでなく、飛散による深刻な健康被害に見舞われる可能性もあるため注意が必要です。

アスベストとは?その危険性と影響を解説

アスベストは天然の鉱物繊維で、断熱性・耐火性・防音性に優れていたため、1970年代から2000年代初頭にかけて多くの建物に使用されていました。

しかし、繊維が非常に細かいため、空気中に飛散したものを吸い込むと、肺の奥深くに長期間留まり、肺がん悪性中皮腫といった重篤な健康被害を引き起こすことが判明しました。

このような症状は、吸い込んでから数十年という長い潜伏期間を経て発症することが特徴であるため、すぐに発見することはできません。

アスベストが使用されていた主な場所は以下の通りです。

  • 屋根や外壁のスレート
  • 工場の折板屋根の断熱材
  • ボイラー室の保温材や配管
  • エレベーター周りの耐火被覆材

事業用の工場・倉庫などでは使用されている可能性が高く、知立市や愛知県にある建物にも使われているでしょう。

解体工事とアスベストの関係性

建物にアスベストが含まれている場合、通常の解体工事と完全に分離する必要があります。

含有が確認された場合は、飛散を最小限に抑えるための厳重な措置を講じた上で、専門の知識と資格を持つ業者によって安全に除去しなければいけません。

また、一般的な解体費用に比べて1.5〜3倍程度かかるほか、追加で14日以上の届出期間が必要なため、スケジュール調整も必要になります。

このように、アスベストの有無は工事全体の危険度・コスト・工期を左右する重要な要因となるのです。

アスベスト調査の義務化について

義務化の背景と目的

以前は任意だった事前調査ですが、2022年4月以降、原則としてすべての材料を対象に事前調査を行い、結果を行政へ報告することが義務化されました。

義務化の背景には、アスベストの健康被害による労災認定件数が、年々増加していることがあります。

誰が調査を行うのか?

事前調査は、建物の所有者や管理者に義務付けられています。

しかし、専門知識や調査に必要な資格がない事がほとんどなので、建築物石綿含有建材調査者という国家資格の保持者や、有資格者が在籍する解体業者に調査を依頼することになります。

参考までに、無資格の施工業者や建物の所有者が独自に、非含有と判断することは法令違反となり、罰金対象となるため要注意です。

調査の流れとポイント

アスベスト調査は、主に以下のような流れで行われます。

  1. 書面調査:建物の竣工時期や使われた建材の特定を、設計図面や仕様書から行います。
  2. 現地調査:有資格者が実際に建物を訪れ、書面だけでは確認できない部分を目視で確認します。また含有が疑われる建材がある場合、採取も行います。
  3. 分析調査:採取したものを専門の分析機関に送り、アスベストの有無や種類を精密に分析します。

調査で含有が確認された場合、種類とレベルの高さに応じて、除去計画が変わるため、どのような除去工法を採用すべきか、どれくらいの費用がかかるのかなどを、業者と入念に打合せましょう。

知立市での解体費用・アスベスト除去費用の相場と見積もり

規模・構造・外壁材別の費用内訳と解体費用目安

まずは、知立市内の木造30坪・鉄骨造50坪・RC造100坪というケースで、費用の差額をまとめました。

構造・規模 非含有解体費 含有解体費 費用差
木造30坪 120万円 180万円 +60万円
鉄骨造50坪 400万円 650万円 +250万円
RC造100坪 1200万円 2000万円 +800万円

解体費用は、建物解体工事費・付帯工事費・廃棄物処分費・諸経費の4つに分けられますが、木造は1坪あたり3〜5万円、鉄骨造は6〜8万円、RC造は8〜12万円が相場です。

知立市の解体費用相場については「愛知県知立市の空き家解体費用はいくら?信頼できる業者とは?」の記事をご覧ください。

アスベストの除去費用が上乗せされる要因と補助金について

含有が確認された場合、通常の解体費用に加えて除去費用が上乗せされますが、具体的には以下のような場合です。

  • 飛散性が高いもの: 隔離や負圧管理などの厳重な飛散防止対策が必要となり、費用が高額になります。
  • 除去する面積・量が多い: 処理しなければならない量が多いほど費用はかさみます。
  • 立地条件: 狭い場所や住宅密集地では、作業スペースの確保や近隣対策に手間がかかり、費用が増すことがあります。

アスベストの除去費用は高額になるため、国や自治体が補助金制度を設けている場合があります。

補助金は調査費用と除去費用の一部をまかなえるため、解体を依頼する業者に補助金活用法について相談することをオススメします。

見積もり書で必ず確認したい項目

解体工事の見積もりで確認したい点は、次の3つです。

  1. アスベスト関連の項目が明記されているか
    • 調査費用、除去工法、処分費用の内訳が明確に記載されているか。
    • 養生費や負圧管理費用など、飛散防止にかかる経費が適切に計上されているか。
  2. 廃棄物の単価と量が適正か
    • 産業廃棄物の処分費が、周辺地域の相場とかけ離れていないか。
    • アスベストを含む廃棄物は特別管理産業廃棄物として扱われるため、その処分単価が明記されているか。
  3. 追加費用の発生条件が明確か
    • 見積もり外の追加作業が発生する場合の取り決めや、見積もり後にアスベストが新たに見つかった場合の対応など、不測の事態に関する取り決めが書面で確認できるか。

アスベストの除去方法と注意点

除去作業に必要な資格と流れ

除去現場の主任技術者には、石綿作業主任者技能講習という資格が必要であるほか、作業員は全員、石綿特別教育を受ける必要があります。

除去作業の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 作業計画の作成: 除去方法、安全管理、近隣への配慮などを詳細に定めます。
  2. 隔離・養生: アスベストが外部に漏れないよう、作業区域を完全に隔離し、負圧除塵装置で気圧を下げます。
  3. 湿潤化: 作業中の飛散を防ぐため、専用の薬剤や水で湿らせます。
  4. 除去作業: 飛散させないよう手作業や専用工具で慎重に除去します。
  5. 封じ込め・囲い込み: 除去が困難な場合は薬剤で固めたり、非アスベスト建材で覆い隠す工法がとられる場合もあります。
  6. 清掃と確認: 作業区域を丁寧に清掃し、空気中のアスベスト濃度を測定して安全を確認します。

アスベスト除去の作業計画

除去工事は、作業計画が非常に重要です。

特に大規模なアスベストが使用されている場合、作業の順序、使用する薬剤の種類、作業員の配置、そして廃棄物の排出経路などを、細かく計画する必要があります。

また、停電・火災・体調不良など、非常事態が起きた際の対処手順を決めておくことで、作業中断時の飛散リスクを最小限に抑えられます。

近隣住民への配慮と報告義務

除去工事は、作業計画が重要ですが、近隣住民への配慮も重要です。

なぜなら、アスベストという言葉を聞くだけで、不安に感じる方は少なくないからです。

そのため、工事を開始する前に、解体業者が以下の点を徹底しているかに注目できます。

  • 事前周知の徹底: 工事の期間、内容、安全対策について、丁寧な説明会や書面の配布を行っているか。
  • 問い合わせ窓口の設置: 不安や疑問にすぐ対応できるよう、専門業者による問い合わせ窓口を設けているか。
  • 行政への報告: 法律に基づき、工事開始前に労働基準監督署や自治体へ届出や報告を行っているか。

解体工事を行う際の注意点

健康被害を防ぐための対策

作業現場では、作業員の身を守るための以下のような厳重な対策が取られています。

  • 専用保護具の着用: 国家検定合格品の電動ファン付き呼吸用保護具と防護服を着用する。
  • 作業区域外への持ち出し防止: 作業員が作業区域から出る際、アスベストが付着した服を脱ぎ、シャワーを浴びる専用の更衣室を設置する。
  • 飛散防止剤の使用: アスベスト建材を薬剤で固化させ、切断・破砕時に飛散しないように徹底する。

このほか作業員は、年2回の胸部X線検査や産業医学関連検査を受診する必要があるなど、厳しい健康管理体制が整えられています。

知立市での業者選びの3つのポイント

アスベストを含む解体工事は、実績と信頼で業者を選ぶことが重要で、以下の3つのポイントに注目できます。

  1. アスベストに関する専門資格の有無:石綿作業主任者や建築物石綿含有建材調査者の有資格者が在籍しているか。
  2. 地域での信頼性:地域密着で長く事業を続けており、地域の行政や住民からの評判が良いか
  3. 見積もりと説明の透明性:費用内訳が明確か。法令や作業計画について、発注者の不安に寄り添った丁寧な説明をしてくれるか。

ここで挙げた3つのポイントを確認するためにも、知立市にある複数の業者から相見積もりを取り、内容と実績を徹底的に比較することで、賢い業者を選択できます。

解体工事やアスベスト除去工事は信頼できる業者にお願いしましょう

この記事では、解体工事とアスベストの関係性や取り扱いに関する最新の情報を解説しました。

要点をまとめると・・・

  • 解体工事を行う前にアスベストの有無を確認する事前調査は、法律で義務付けられている
  • 義務化の背景には、健康被害による労災認定件数の増加がある
  • アスベスト除去費用の相場は、通常の解体費用の1.5~3倍
  • 有資格者がいて、地域での信頼性があり、見積もりと説明が透明な業者に依頼する

ということでした。

さらに、アスベストの除去を伴う解体工事を行うためには、知識と経験、そして法令遵守への意識が高い業者を選ぶことが重要になることも取り上げました。

知立市を中心とした西三河地域で、解体と不動産のワンストップサービスを提供している藤原建設は、アスベスト事前調査から除去、そして解体後の土地活用まで、お客様の不安を一つひとつ解消しながらサポートいたします。

また、無料のご相談やお見積もりを随時承っております。お客様の大切な資産と健康を守り、不安なく未来へつなぐために、まずは専門家である私たちにお気軽にご相談ください。

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