愛知県の知立市や刈谷市といった住宅密集地で解体工事を行う際、施主が心配することの1つが「隣家への影響」です。
細心の注意を払っていても、解体時の振動や揺れによって隣家の外壁にひびが入ったり、塀が傷つく可能性はゼロではありません。
もし実際に損傷が発生した場合、誰が費用を負担し、どのような手順で修理を進めるのが正解なのでしょうか。
この記事では、三河地域で多くの施工実績を持つプロの視点から、隣家補修の具体的な事例や解決までの流れ、トラブルに巻き込まれないための対策を解説します。

解体工事では重機を使用して構造物を破砕するため、地面を通じて隣家へ振動が伝わります。ここでは、現場で発生しやすい代表的な損傷の事例と、その修理方法を見ていきましょう。
隣家の補修で代表的なものといえば、外壁にひび(クラック)が入ることです。
特に古い建物が隣接している場合、解体時の振動が微細なひびを広げてしまうことがあります。
家が揺れてヒビが入るのでは?と不安な方は、「解体工事の揺れが不安…家のヒビやトラブルを防ぐ具体策とは?」の記事をご覧ください。
知立市などの住宅街では、隣家との境界ギリギリに塀やフェンスが立っていることがあります。
注意して解体工事をしないと、重機の旋回時や解体した廃材が跳ねた際に接触し、ブロック塀の欠けやフェンスの歪みが発生することがあります。
※現場での具体的な安全対策については、「解体工事の事故を防ぐために知立・刈谷の現場でプロが実践する安全管理とは?」で解説しています。
解体工事の振動で起きやすいのが、サッシやドアの建付け不良です。
具体的には、引き違い窓が重い、鍵がかかりにくい、ドアが床に擦る、戸当たりがズレるなどの症状です。
そのため工事による歪みかどうかの判断が付きにくいので、事前に写真を撮っておくと安心です。

万が一、隣家に損傷を与えてしまった際、誰が修理費を出すのかは重要な問題です。
基本的には解体業者の責任となりますが、状況によっては施主がリスクを負うこともあります。ここでは責任の所在と、業者が加入している保険の仕組みを解説します。
解体工事中に重機をぶつけたり、適切な防振対策を怠ってヒビを入れた場合、損害賠償責任は解体業者が負うのが原則です。
この場合、補修費用は業者が全額負担することになりますが、過失割合の判断が必要な場合は違ってきます。
例えば、隣家の塀がもともと老朽化で崩れかかっていた場合などは、業者の責任だけにならないこともあります。
重要なのは感覚で決めず、工事前後の写真、家屋調査、第三者の見立など、客観的な資料を基に、どの損傷が増えたのかを整理することです。
解体業者の多くは、万が一の事故に備えて工事賠償責任保険(請負業者賠償責任保険)に加入しています。これは、工事中に他人の財物を壊した際の損害をカバーする保険です。
保険会社は因果関係と修理範囲を重視するため、写真や見積もり書、工事記録などの提出が求められることがほとんどです。
また、保険対応だと支払いまで時間がかかることがあるため、仮復旧を先に行うか、立替の扱いをどうするかも合意しておくとトラブルを減らせます。
業者の選び方については、「愛知県で解体工事をお願いするならどこがいいの?業者比較と失敗しない秘訣」も参考にしてください。
民法716条によると、施主は原則として業者が行った行為に対して責任を負いません。
しかし例外的に、注文または指図に過失があった場合は、施主も責任を問われる可能性があります。
例えば、無理な工期短縮や危険な工法を施主が強く指示した、近隣への説明や立入承諾が必要な状況を放置した、業者選定に重大な落ち度があるなどです。
信頼できる業者は、解体工事施工技士などの有資格者が現場を統括し、施主が法的なトラブルに巻き込まれないように万全を期しています。
業者が持っているか確認したい資格については「解体工事の資格7選!三河地域で業者が持っているか確認したい許可と証明」をご覧ください。

隣家補修で避けたいトラブルが「言った言わない」の押し問答です。ここでは近隣関係を壊さないためにできる3つのステップを紹介します。
補修が必要になった際、解体工事による損傷かを証明するのは非常に困難です。そのため、 着工前に隣家の承諾を得て、現状の外壁や塀の状態を撮影・記録します。
これにより、元からあったひび割れと工事後の損傷を明確に区別できるため、トラブルを回避しやすくなります。
万が一損傷させた場合は、どこを・どの工法で・どこまで直すか、を合意書に記しましょう。口頭だけだと、後日言った言わない問題に発展することがあるからです。
合意書には、補修範囲・使用材料・色合わせの考え方・工期・立会いの有無・追加損傷が見つかった場合の扱いなどを入れると実務的です。
こうしたトラブルを避けるには、工事前の準備が重要です。詳しい内容は、「解体工事の流れとは?着工前から完了後の手続きまでを完全ガイド」をご覧ください。
補修が必要になった際、どの範囲まで直すかで揉めることがあります。
しかし補修の原則は、損傷した箇所を元の状態に戻すことなので、一部のみを損傷させた場合に全面改修をする必要はありません。
ただし、外壁塗装の色が著しく合わない、タイルが廃番で部分交換が不可能、部分補修だと防水性能が担保できないなど、部分補修で対応できない場合は、面単位・範囲拡大が妥当と判断されることもあります。
この判断は当事者の主観で揉めやすいので、補修業者の見解を見積もり書や報告書に書いてもらうと合意しやすくなります。
補修が終わったら、必ず完了確認を行い、完了確認書を締結してください。
ここを省くと「やっぱり直っていない」「別の場所も不具合が出た」などの追加請求が起きやすく、終わりが見えなくなるからです。
完了確認では、補修箇所の写真撮影をし、合意書の範囲どおりに施工されたか、塗装のムラ、タイルの浮き、建具の開閉などをチェックします。
確認書には、補修内容・確認日・当事者署名・今後の不具合対応を記載し、清算条項を入れるとトラブルの再燃を防げます。

業者が非を認めなかったり、隣家から法外な要求をされた場合の対処法も知っておくと安心です。ここではトラブル発生時の解決法を解説します。
もし事前の家屋調査をせずに工事が始まった場合でも、対処法はあります。
工事開始前後の写真、Googleストリートビュー等の外観履歴、近隣住民の認識、工事中の記録、解体業者の作業日報、補修業者の所見などを組み合わせることです。
また、損傷が発生した時間的・場所的な整合性があると説得力が増します。
相手が補修業者を家に入れたくない、業者の選定で揉める、工期が合わないなどの場合、金銭で解決する選択肢もあります。
ただし金銭での解決は、支払った後に「金額が不足していた」「別の不具合も出た」と再請求されるリスクがあるため、示談書で清算範囲を明確にすることが必須です。
また、見積もりが1社だけだと妥当な金額なのかの説得力がないので、相見積もりや単価根拠を出してもらいましょう。
保険対応の場合も、保険会社が認める損害額の範囲に制約が出ることがあるため、保険額と自己負担の有無を確認してから合意するのが安全です。
当事者同士での話し合いが平行線になった場合は、第三者機関の利用を検討しましょう。
目安としては、相手が補修や金額の提案に応じない、因果関係の争いで平行線、請求が高額で保険会社の査定とも乖離、近隣関係が悪化して日常生活に支障がある、などに当てはまる場合です。
弁護士へ相談する以外にも、裁判外紛争解決手続(ADR)も利用できます。
相談時は、写真や時系列のメモ、契約書・保険情報・見積もり書といった各種書類を揃えると判断が速くなります。

隣家補修は、法律・保険・工事が絡むため、何が普通なのかが分かりにくい分野です。ここでは隣家補修で多い質問に対する答えを取り上げます。
過剰な要求には応じる義務はないため、原状回復に必要な相場が分かる見積もりを提示し、誠実に話し合うことが大切です。
相手が持ってきた見積もり書の、数量・単価・諸経費・足場の必要性・塗装範囲の根拠を確認し、可能なら相見積もりを取ります。
手に負えない場合は、業者が加入する保険会社の調査員に客観的な判断を仰ぐのも有効です。
また、脅しや過度な要求がある場合は、やり取りを記録し、弁護士に早めに相談するのも効果的です。
外壁のヒビは、専用の補修材が奥まで注入されていて、防水機能が回復しているかを業者に確認しましょう。
またシーリングの打ち替え・増し打ちの範囲、塗装のムラや艶の差をチェックします。
塀・タイルは、目地の充填・浮き・ぐらつき・支柱の垂直・基礎の補修状況を確認できますし、建具は、開閉の軽さ・鍵のかかり・隙間風が出ないかを実際に操作して確認してください。
最後に、施工後写真を撮り、完了確認書の記載内容と一致しているかを確認してください。
この記事では、解体工事で発生した隣家補修の具体的な事例や解決までの流れ、トラブルに巻き込まれないための対策を解説しました。要点は以下の通りです。
藤原建設では、知立市や刈谷市を中心とした三河地域で、近隣への配慮を最優先にした施工を行っています。
解体工事を検討しているものの「隣家との距離が近くて不安」という方は、藤原建設へお気軽にご相談ください。
事前の家屋調査から万が一の補修対応まで、責任を持って誠実に対応させていただきます。